おりりんな日々

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ドストエフスキー『白痴』、上巻と黒澤版

こんばんは。

1/30(土)の読書会までの読了を期して、ドストエフスキーの『白痴』上下巻(木村浩訳・新潮文庫版)を読んでいます。ちょうど上巻が読み終わり、黒澤明監督の映画版(1951年)も見終わったので、中間報告的に記しておこうと思います。

<あの頃映画> 白痴 [DVD]

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白痴 (上巻) (新潮文庫)

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原作は、上下巻合わせて約1500ページの大部の著作ですが、あらっぽくまとめると、ムイシュキン侯爵、ロゴージン、ナスターシャ、アグラーヤ、ガーニャといった面々の三角関係、四角関係を描いた「恋愛もの」です。

美貌のナスターシャをめぐっての、ムイシュキン、ロゴージンの三角関係と、ムイシュキンをめぐってのナスターシャとアグラーヤの三角関係を主軸に、執拗なまでの細かい描写で物語は進んでいきます。

ムイシュキンは、てんかんを患ってスイスで療養生活を送ったのち、ペテルブルクに戻ってきます。彼は時として、「白痴(ばか)」と呼ばれることがありますが、その無垢なまなざしは、関係する人物たちの本質を洗い出し、騒動を引き起こします。

ナスターシャはトーツキイという男に囲われていた激情の女性です。トーツキイは、いわば「手切れ金」とともにナスターシャとガーニャとの結婚をもくろみますが、ムイシュキンの登場で話がこじれてきます。

ロゴージンは粗野な男で、ナスターシャとの結婚を希望しており、アグラーヤも美貌の女性でムイシュキンに惹かれていきます。

こうした入り組んだ人間関係、膨大な会話の書き込み、ロシア人特有の複雑な人物の呼称など、読むのに骨の折れる作品でしたが、黒澤版の映画では、むしろシンプルに描き込まれていきます。

先の登場人物を割り当てると、

・ムイシュキン=木村雅之
・ナスターシャ=原節子
・ロゴージン=三船敏郎
・アグラーヤ=久我美子
・ガーニャ=千秋実

ということになります。

上巻を読んだ上でこの映画を観ると、ああ、今はあのシーンなんだなと、あまりに原作に忠実なことに吹き出してしまうくらいです。

これから下巻の約600ページを読むことになるのですが、映画を観たことについては一旦白紙に戻して、楽しみたいと思っています。

なお、上巻読了にあたっては、Wikipediaや桃井富範の『すらすら読めるドストエフスキー』などを参照しました。

すらすら読めるドストエフスキー

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